“母集団形成”がうまくいかない企業が見直すべき3つの戦略
“母集団形成”がうまくいかない企業が見直すべき3つの戦略
「求人を出しても応募が集まらない」「良い人材に出会えない」──
採用において多くの企業が直面する課題が“母集団形成”の難しさです。
しかし、応募数が少ない原因は広告費の不足ではなく、“設計のズレ”にあることがほとんど。
今回は、母集団形成がうまくいかない企業が見直すべき3つの戦略について解説します。
1. “誰に”向けて採用しているかを再定義する
まず最初に確認すべきは、「どんな人に来てほしいのか」が明確になっているかです。
年齢・スキル・経験だけでなく、「価値観」「仕事の姿勢」まで描けていますか?
たとえば、同じ「営業職」を採用するにしても、
・新規開拓型で成果主義の組織
・既存顧客を丁寧にフォローする組織
では、求める人物像も訴求すべきポイントもまったく違います。
採用ターゲットを明確にすることは、求人媒体や表現方法を選ぶ上でも最重要。
「とりあえず広く募集」ではなく、「この層に刺さるメッセージ」を作ることが、成果の第一歩です。
2. “媒体の使い方”を変える
求人媒体は「出せば応募が来る」時代ではなくなりました。
同じ媒体でも、原稿の打ち出し方次第で結果が大きく変わります。
ポイントは、“媒体を広告”としてではなく、“マーケティングツール”として活用すること。
具体的には、以下のような視点が重要です:
- 求人タイトルに「具体的なベネフィット」を入れる(例:「残業ほぼなし」「定着率95%」など)
- 冒頭文で「働く人のリアルな声」を伝える
- アクセス解析を活用し、効果のあるキーワードを検証する
媒体ごとのユーザー属性を把握し、ターゲットの心理に合わせてカスタマイズする。
これだけで応募率が1.5〜2倍に上がるケースもあります。
3. “採用広報”を取り入れる
応募が来ない企業の多くは、候補者が「どんな会社なのか」を知る機会を作れていません。
つまり、求人票の外側に“企業ストーリー”を発信することが欠けているのです。
採用広報の代表的な手法には、次のようなものがあります:
- 社員インタビュー記事の発信
- SNSでの採用アカウント運用
- 会社ブログでの働き方紹介
採用広報は「すぐ応募につながらない」と誤解されがちですが、
候補者の“企業理解”を深める上で欠かせない施策です。
母集団を“質”で増やすためにも、発信の積み重ねが大きな差になります。
まとめ
母集団形成に悩む企業は、広告の量よりも“設計の質”を見直すことが先決です。
ターゲットを明確にし、媒体を分析し、採用広報でブランドを育てる。
この3つの視点を持てば、自然と応募が集まる仕組みができあがります。
「応募が来ない」は結果。
その原因を“採用マーケティング”の視点で紐解くことが、次の採用成功への近道です。


